保存期とは、腎機能が低下した後、透析療法を開始するまでの慢性腎臓病の状態です。
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β2-ミクログリブリン(β2-MG)
β2-MGは99個のアミノ酸からなる低分子量蛋白で、免疫反応に重要な役割を果たしています。β2-MGは腎臓の糸球体で濾過された後、尿細管で再吸収・代謝されるため、腎障害では血中濃度が上昇します。長期透析により、骨・関節等に沈着し痛みとともに機能障害をおこします。
ヘモグロビン(Hb)
肺から体細胞へ酸素を運ぶ赤血球の一要素です。
ヘマトクリット(Ht)
全血液に対する赤血球の占める割合です。パーセント(%)で表示されます。
ヘパリン
ダイアライザーや管の中で血液が凝固しないように凝固時間を遅らせる抗凝固剤です。
ブラッドアクセス
患者さんの血液をダイアライザーに送り込むために必要な血液の出入り口です。ブラッドアクセスにより、通常週3回の血液透析の際、必要時に連結充分な血流量の確保ができなければなりません。
ブドウ糖
エネルギーの素になるもので、血液透析における透析液にも使用されています。腹膜透析液には除水の原理となる浸透圧剤として添加されています。
栄養・食事療法においては、その患者さんが一日に必要なエネルギー(カロリー)は、腹膜透析液から体内へ吸収されるブドウ糖量を差し引いて計算する必要があります。
腹膜炎
カテーテルの不潔な取り扱いなどにより、菌がカテーテルを通して腹膜に入って炎症を起こすことです。また、腸管から菌が腹腔内に出てきて起こす場合もあります。治療方法として、抗生剤投与・腹腔内洗浄・カテーテル抜去などがあります。
腹膜透析(PD)
患者さん自身の腹膜を用いる透析療法です。 外科的に埋め込んだカテーテルを経由して、滅菌した透析液を患者さんの腹腔に注入(注液)し一定時間貯留します。その間に腹膜の毛細血管から、老廃物や余分な水分がしみ出してきます。その液を体外へ出すことで体内をきれいにする透析療法です。
腹膜
腹部の臓器を覆い、腹腔と隔てている滑らかな半透膜です。広げると、たたみ一畳ほどの面積があり、表面には毛細血管が網目状に広がっています。