透析の導入前に知っておきたい・知っておきべき情報を解説します。

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透析コラム

透析導入前に知っておきたいこと

透析導入になるかならないかの判断材料

血清クレアチニン値が高い
血液中にある老廃物の一つで正常であれば尿に排出されます。腎機能が低下すると、クレアチニンは尿中には排出されず、血液中に溜まっていきます。従って、血清クレアチニン値が高いということは、腎臓の濾過や排泄が上手く行われていないということになります。
eGFR(推算糸球体濾過量)のステージが大きくなる
eGFRは略称名で、正式名は推算糸球体濾過量(estimatedGlomerularFilutrationRate)と言います。慢性腎臓病(CKD)は糸球体濾過量に基づき、ステージⅠからステージⅤの5段階に分けられています。

ステージⅠ(90以上;正常または亢進)
ステージⅡ(60~89;正常または軽度低下)
ステージⅢ(30~59;中等度~高度低下)
ステージⅣ(15~29;高度低下)
ステージⅤ(15以下;末期腎不全)

ステージの数字が大きくなるほど、老廃物を尿へ排泄させる腎臓の機能が低下していることを示しています。eGFRは血清クレアチニン値と年齢、性別から計算できます。
透析導入の基準
以前は、尿素窒素(BUN)とクレアチニンを中心に判断されていました。クレアチニンが8mg/dlより高くなりますと、透析が必要と判断されました。クレアチニンの基準値は男性0.5~1.1mg/dl 女性0.4~0.8mg/dlです。ステージⅣ後期で透析導入の準備に入り、ステージⅤに入ると、透析が必要と判断されます。

糖尿病性腎症の場合の透析導入について

前項の透析導入基準を参考にして、患者さんの全身状態、糖尿病治療も考慮しながら透析導入時期を考えていきます。

障害年金の支給

透析導入が決定されると、身体障害者認定(腎機能障害:基本1種1級)を受けて、障害年金の支給が開始されます。透析導入する原因になった疾患の受診当日に加入している年金によって違います。

加入している年金が国民年金の場合、1級、2級のみ、「障害基礎年金」が支給されます。

加入している年金が厚生年金の場合、1級、2級のみ、国民年金から「障害基礎年金」、厚生年金から「障害厚生年金」と、ダブルの支給となります。3級は「障害厚生年金」のみの支給となります。

加入している年金が共済年金の場合、1級、2級のみ、国民年金から「障害基礎年金」、共済年金から「障害共済年金」と、ダブルの支給になります。3級は「障害厚生年金」のみの支給となります。

透析導入に入るための準備

透析導入までにやっておかなくてはいけないことがあります。腎機能を中心としたデーターから透析導入必要性の診断が下されます。退院後、透析を続行するための病院を決定します。シャントを作成します。ステージⅣの時に作成することもあります。

透析導入病院で作成された診断書を住所地の市町担当課に提出し、身体障害者手帳の交付申請を行います。 特定疾病療養受療証の申請をします。保険の種類によって窓口が違うので注意しましょう。
国保:住所地の市町担当課   
社保:合事務局又は協会健保事務所   
共済:共済事務局

更生医療指定医療機関で治療を受ける場合は、住所地の市町担当課で更生医療受給申請をします。重度障害者医療費受給者証申請を住所地の市町担当課でします。障害年金受給のための申請を国民年金は住所地の市町担当課、厚生年金・共済年金は年金事務所でします。
※各制度の申請について、不明な点があれば、導入病院のMSW、又は事務部門に問い合わせましょう。(日本の場合、本人からの申請がない限り、行政からの対応がないので注意が必要です)

人工透析になるのがすごく怖いんです

その不安なお気持ち、よくわかります。でも、人工透析は最終的な治療で延命するのが精一杯なのではという気持ちが強いからだと思います。60年代後半から70年代前半、透析治療が始まった頃はたしかに「延命のためだけの透析」だったことを思えば、不安な気持ちになります。でも、今は違います。研究が進み、現在は透析患者さんが、透析によって健常者と同じレベルで生活ができるようになることが目標となりました。

自分の病気と人工透析について良く知ることが、人工透析後の不安を払拭してくれます。慢性腎臓病の治療は長期に渡ります。病期のステージに応じた治療や生活をしていくことで、末期腎不全に向かわないようにすることが一番大事なことです。たとえ、末期腎不全となって透析導入が避けらないとしても、透析導入はQOL(生活の質)を下げることなく日々を生きていくために行うものです。透析導入を交えた個々の生活スタイルを設計しましょう。

クレメジンは透析を遅らせるための薬です

クレメジンは、活性炭吸着剤です。体内の有害物質を吸着して便と共に排泄させることで、腎機能低下を防ぎます。食間(食後約2時間後)に服用します。その訳は食後に服用すると、クレメジンが食物も吸着してしまうからです。他の薬もクレメジンと一緒に服用すると、吸着されて効果がなくなるので、時間をずらして服用します。

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