透析の治療に関しての基本的知識や気になる点などについて。

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透析の基礎知識

血液透析(HD)
血液を体外に出し、人工膜を通して血中の老廃物や不要な水分を除去するなどして、血液を清浄にし、その血液を再び体内に戻します。
血液濾過(HF)
透析器(人工膜)と同じ仕組みのろ過器で水分や老廃物、電解質を含んだ濾液を除去してくれます。
血液透析濾過(HDF)
血液透析と血液ろ過を同時に行う方法。この二つの方法の長所を兼ねた治療です。血液透析よりは大きな有害物質、血液ろ過よりは小さな有害物質を除去してくれます。
在宅血液透析(HHD)

在宅血液透析を行うには、医療機関の指導管理の元で受けることが必須条件です。本人と介助者は指導管理の医療機関に在宅血液透析を願い出ます。医療機関側から「事故防止のため必ずマニュアルの手順をどれも省くことなく、実施すること」「体調や透析機器に異常が発生したら速やかに指導管理の医療機関に報告する義務がある」等の説明を受けます。そして在宅血液透析を安全に行うことができるかどうかの判断が下されます。

在宅血液透析導入前のトレーニングは一定期間(約一か月)、集中して受けます。その後は日常の透析時間に指導を受けるなど、トータルして約3~5か月間の指導を受けます。指導内容は透析の手順や機器の操作方法、異常事態発生の対応、医療機関への連絡方法などです。これらの指導は介助者も受けなければいけません。

在宅血液透析に罹る費用~
在宅でも通院と同じように保険が適用され、自己負担金額は変わりません。透析機器は医療機閑から貸与されます。透析機器や付属品を置くため、自宅改修工事、透析のためのベッドの購入など、在宅血液透析導入時の費用の他に透析時に使用する電気、水道代(2~4万円)は自己負担となります。

腹膜透析
在宅で行えます。CAPDは日中に何度か、透析液バッグを交換する方法です。患者さんの体の中の腹膜を利用して血液を浄化させます。透析導入後も残存した腎機能を血液透析よりも長期に維持することもできれば、無尿になる時期を遅らせるとも言われます。通院は、月1,2回程度で済みます。

○血液透析は基本的に通院治療(HHD以外)で、腹膜透析は在宅治療ですが、月に約2回、通院が必要です。
○血液透析の時間は4~6時間/回で週3回が基本。医療施設によって夜間、オーバーナイトで対応するところもあり、仕事を続けながら透析を受けられるようになりました。

現在は透析治療も色んなパターンがあり、本人のライフスタイルに合わせて組み込むことができるようになり、色んな選択ができるようになりました。主治医や関係者とよく相談して決めましょう。

日本国内の透析患者調査

国内の透析患者数は約32万人いると言われています。内訳は以下の通りです。

透析患者数
昼間血液透析  83.7%(263.109人)
夜間血液透析  13.2%(41.365人)
在宅血液透析  0.1%(461人)
腹膜透析     2.9%
透析歴
5年以上10年未満  25.1%
10年以上15年未満  12.9%
15年以上20年未満  6.8%
20年以上        7.9%
最長透析歴   45年7か月
(2013年12月末現在)

障害年金の支給

透析導入が決定されると、身体障害者認定(腎機能障害:基本1種1級)を受けて、障害年金の支給が開始されます。透析導入する原因になった疾患の受診当日に加入している年金によって違います。

加入している年金が国民年金の場合、1級、2級のみ、「障害基礎年金」が支給されます。

加入している年金が厚生年金の場合、1級、2級のみ、国民年金から「障害基礎年金」、厚生年金から「障害厚生年金」と、ダブルの支給となります。3級は障害厚生年金のみの支給となります。

加入している年金が共済年金の場合、1級、2級のみ、国民年金から「障害基礎年金」、共済年金から「障害共済年金」と、ダブルの支給になります。3級は「障害厚生年金」のみの支給となります。

透析後の体調不良の原因と改善方法

透析の方法によって体調不良の原因、改善方法が違ってきます。自分の生活スタイルの中で十分な透析量を確保できるように工夫をしてみましょう。同時に合併症、他の疾患に罹っていないかを検討してみることも重要です。

透析を始めると、尿量が減少する原因

慢性腎不全という病気のために透析を始めたわけです。腎臓がほとんど働いていない状態なので尿を作ることができないと同時に、それでは体内の毒素を外に排出できません。そのため、透析を使って体内の毒素を回収し、排出していくわけです。

透析が腎臓の代わりをするため、次第に腎臓は不要になります。使われなくなった器官、臓器はやがて退化していくのです。そのため、透析が続くと、ほとんどの患者さんは無尿になります。尿がたとえ、出ていたとしても、体内の毒素は十分に排出されていないので透析は当然、必要となります。

透析後の食事制限は必要?

たしかに透析導入前ほどの厳しい食事制限はなくなり、食べていいものも増えてくるのですが、尿が出なくなるので塩分制限、合併症を予防するための食事制限は必要です。

透析時間を長くすることは生命予後の改善に有益です

現在の人口腎臓や関連機器は、初期の頃に比べると、性能は秀逸になりました。また、透析時間を長くすればするほど、生命の予後は改善するという報告があります。それぞれの仕事や生活スタイルを考え、少しでも長い透析時間を確保できるように努めることは重要です。

透析中のイライラ解消法

透析中にイライラすることはよくあることです、透析不足により、体内に尿毒素が溜まっている可能性があります。まずは透析時間を長くしましょう。それが困難な場合は、ダイアライザーの容積を大きくしたり、透析中の血液流量を上げたりすることで透析量を増やす工夫をしてみましょう。

透析患者さんのドライウエイトの決定基準

腎臓が正常な人であれば、余分な水分は尿に排出されるので、体重計に出た数値がそのまま、本当の体重となります。しかし、尿がほとんど出ない透析患者さんは、透析前後でも体重が大きく変化し、実測体重を知ることが難しいです。

体の中の余分な水分がしっかりと排出されたかどうかを知るためには重さを計ることはとても大切なことです。そこで透析患者さんの胸部レントゲン像から、胸枠に占める心臓の割合(心胸比)を求めます。目標は50%以下です。これに透析中の血圧低下や血液検査からわかる心機能状態を加味して、仮の体重を決定します。この時の体重をドライウエイトと言います。

この数値を目標にして透析を調節し、体から余分な水分を抜きますので、ドライウエイトは透析の目標体重となります。本当の体重は食事、体調などで変化します。それにも拘らず、ドライウエイトを定期的に計測することを放棄すれば、水が貯留し、心不全を引き起こす可能性があります。もし、ドライウエイトの計測を定期に行わない医師がいれば, 体調や食事量の変化が見られる度にドライウエイトの見直しをお願いしてみましょう。

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