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2026年02月19日

透析患者さんはクリームシチューを食べても大丈夫?注意したいリン・塩分と工夫

肌寒い季節になると食べたくなる温かいクリームシチュー。牛乳のコクと具材の旨味が溶け合ったクリームシチューは、野菜などの栄養もとれて満足感も高いメニューです。しかし、人工透析を受けている患者さんにとっては気をつけたい点もあります。この記事では、透析患者さんが注意したい栄養素や具体的な調理の工夫について、詳しく解説します。

クリームシチュー

透析患者さんがクリームシチューで気をつけるべき栄養素

リン

透析患者さんのリン摂取量の目安は「たんぱく質(g)×15mg以下」です。リンは有機リンと無機リンがあります。有機リンは乳製品、肉、魚、豆類などのたんぱく質に多く含まれ、無機リンは加工食品に食品添加物として含まれています。

クリームシチューには、牛乳や肉類に有機リンが含まれますが、特に注意したいのは市販のルウや具材として入れるベーコンなどの加工肉に含まれる無機リンです。ある研究報告では、加工食品に含まれる無機リンは、栄養成分データベースの予測値を大幅に上回っている場合が多く、多くのリンを摂取してしまう危険性が指摘されています。

カリウム

透析患者さんのカリウムの摂取制限は1日2,000mg以下です。 シチューの定番であるジャガイモやニンジンはカリウムが多く含まれます。

塩分

透析患者さんの塩分摂取目標は1日6g未満です。市販のシチュールウは1皿分で約1.5g〜2.0g程度の塩分が含まれることが多く、さらに具材の下味などを加えると1食の塩分量が高くなりがちです。

・Catherine M Sullivan, Janeen B Leon, Ashwini R Sehgal. Phosphorus-containing food additives and the accuracy of nutrient databases: implications for renal patients. J Ren Nutr. 2007;17(5):350-354
・ハウス食品
・石田淳子, 加藤明彦. 日本人の食事によるリン摂取量――透析患者も含めて――. 日本透析医会雑誌. 2015;30(3)

栄養

市販ルウ・具材の選び方と、少しの工夫で食べやすくする方法

透析患者さんが摂取を抑えたいリンやカリウム、塩分を少なくする工夫をお伝えします。

牛乳を豆乳に変えてリンを減らす

牛乳はリンを多く含みますが、豆乳に置き換えることで、リンの摂取量を抑えられます。また、無機リンを多く含むベーコンなどの加工食品を加えずに作ることで、リンを軽減できるでしょう。

野菜は茹でこぼしてカリウムを減らす

ジャガイモやニンジンなどの根菜類は、小さく切ってからたっぷりのお湯で茹で、そのお湯を捨てる茹でこぼしを行うことで、カリウムを減らせます。

手作りルウを使う

小麦粉、バター、豆乳、コンソメ少量でルウを手作りすることで食品添加物に含まれる無機リンと塩分の摂取量を減らすことが可能です。


・透析食com 豆乳シチュー

外食・家庭でクリームシチューを食べる際の注意点とおすすめアレンジ

外食・家庭の食事

外食時にクリームシチューを楽しむ際の注意点と対策、家庭でできるアレンジ方法を紹介します。

外食時の注意点と対策

お店のシチューは、ほとんどの場合、どれくらい塩分、カリウム、リンが含まれているかがわかりません。コクを出すためにチーズや生クリームなどの乳製品がふんだんに使われ、リン・塩分を摂り過ぎてしまう場合もあります。

外食時には次のような工夫が考えられるでしょう。

  • 具材を中心に食べ、ルウは残すようにする
  • リン吸着薬を処方されている場合は、飲み忘れがないように注意する
  • 外食の前後の食品で塩分、カリウム、リンを制限する

家庭でできるアレンジ方法

無機リンが多く含まれる加工肉(ベーコン、ウインナー)や市販ルウは避け、次のような工夫をしましょう。

  • お肉類は生の鶏むね肉や豚肉を選ぶ
  • 片栗粉や小麦粉でとろみをつけることでルウの使用量を減らし、塩分を抑える
  • 塩分、リン、カリウム、たんぱく質などが調整された腎臓病・透析患者向けの食品を活用する


・KISSEI 透析新ライフ 透析レシピ これだけは知っておきたい食事管理のポイント

まとめ

塩分、カリウム、リンを抑える工夫をすれば、透析患者さんもクリームシチューを楽しむことが可能です。「市販ルウや加工肉を控え、手作りソースや生肉を使用する」「牛乳を豆乳に変えてリンをカットする」「野菜は茹でこぼしてカリウムを減らす」「具材を中心に食べる」などの工夫を取り入れましょう。具材を中心に食べることで水分量の過剰摂取も抑えられます。主治医や管理栄養士とも相談し、毎日の食事を楽しみながら透析生活を続けましょう。

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