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2026年03月26日

透析患者は生活保護を受けられる?条件と支援内容をわかりやすく解説

人工透析は継続的な通院が必要な治療であり、医療費や通院の負担が生活に大きく影響します。そのため「生活保護は受けられるのか」「働きながら受給できるのか」と悩む方も少なくないでしょう。

生活保護は生活が困難な人の最低限度の生活を保障する制度であり、病気の種類ではなく生活状況によって判定されます。本記事では、透析患者と生活保護制度の関係を解説します。

生活保護

透析患者は生活保護の対象になるのか

生活保護は、病気の種類で決まる制度ではありません。収入・資産・働く能力・親族からの援助などを活用してもなお生活が維持できない場合に、最低限度の生活を保障し自立を支えるために実施される制度です。

まず、預貯金や使っていない不動産などの資産があれば生活費に充てることが求められます。働ける状態であれば能力に応じた就労が前提となり、年金や各種手当など他の制度が利用できる場合はそれらが優先されます。また、親族から援助を受けられる場合も先に活用する仕組みです。

そのうえで、世帯収入と国が定める最低生活費を比較し、収入が最低生活費を下回る場合に不足分が保護費として支給されます。つまり透析患者であっても、生活が維持できている場合は対象にならず、反対に治療によって就労が難しく生活費が不足する場合には対象となる制度です。

出典:厚生労働省 生活保護制度

生活保護を受けた場合、透析の医療費はどうなる?

生活保護が決定すると、医療費は「医療扶助」として提供されます。これは、本人が現金を支払うのではなく、国や自治体が医療機関へ直接費用を支払う「現物給付」という仕組みです。そのため、指定医療機関で受ける診療については、原則として自己負担はありません。

人工透析のような継続的な治療もこの対象であり、診察、薬剤、処置、手術など、必要と認められる医療が給付対象となります。健康保険のような自己負担割合という概念はなく、最低限度の生活を維持するために必要な医療そのものが保障されるのが特徴です。

受診の際は、福祉事務所が発行する「医療券」を使用しますが、令和6年3月からはマイナンバーカードを活用した「オンライン資格確認」も導入されています。

自由診療や医学的必要性が認められないもの、指定を受けていない医療機関での受診は、原則として対象外です。

また、透析患者の方は頻繁な通院が必要となりますが、生活保護制度では「人工透析」は医学的に見て、頻回な通院が客観的に必要であると認められています。通院にかかる交通費についても「移送費」として医療扶助の範囲に含まれており、治療を継続するために必要と認められる範囲内で支給を受けることが可能です。

厚生労働省 第3回 医療扶助・健康管理支援等に関する検討会 資料 参考資料集[PDF]

医療費

生活保護と仕事・障害年金の関係

生活保護は、働いている方や障害年金を受給している方でも利用できる場合があります。

まず仕事については、就労収入があるからといって生活保護を受けられないわけではありません。就労していても、その収入が国が定める「最低生活費」に満たない場合には、不足分が保護費として支給されます。ただし、受給中は毎月の収入状況を申告する義務があり、能力に応じて勤労に励むことも求められます。

次に障害年金などの社会保障給付についてです。生活保護制度には「他法他施策の優先」という原則があります。そのため、障害年金が受給できる場合はまずそちらが優先され、それでも最低生活費に満たない場合に生活保護が適用されます。

また、透析治療に関連して、障害をお持ちの方が通勤や通院に自動車を必要とする場合など、通院に不可欠と判断される場合には例外的に自動車の保有が認められるケースもあります。住宅ローンがある場合も、それだけで申請が却下されることはありませんが、保護費からローンを返済することは原則として認められていません。

厚生労働省 生活保護制度に関するQ&A【PDF】

医療費

まとめ

生活保護は病気の種類に関わらず、経済的に困窮する場合に法律に基づき、要件を満たす場合に利用できる制度です。透析患者の方は、医療扶助によって治療費や通院費(移送費)の負担なく受診を継続できる仕組みがあります。

令和6年からはマイナンバーカードによる資格確認も可能になり、利便性も高まっています。まずはお住まいの地域の福祉事務所の生活保護担当へ相談してください。

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