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2023年05月18日

フルマラソンを走りきる透析患者も?マラソンに挑戦する前に読む記事

透析患者でも、フルマラソンを完走することは可能なのでしょうか?透析治療を受けていると、スポーツや運動が制限されると思われがちですが、中には透析治療を受けながらもトレーニングを続けてフルマラソンを完走するランナーたちが存在します。透析患者がマラソンをするときの注意点や実際にフルマラソンを完走している透析患者についてみていきましょう。

マラソン競技の種類と特徴

マラソン競技には次のような種類と特徴があります。

マラソン

・フルマラソン

42.195kmを走ります。初心者がいきなり走れる距離ではありません。フルマラソンには体力・精神力と入念な準備・トレーニングが必要です。

・ハーフマラソン

フルマラソンの半分の距離の21.0975キロメートルを走ります。フルマラソンに比べてチャレンジしやすい距離で、トレーニング次第で完走できる可能性が高くなります。

・ウルトラマラソン

42.195km以上の距離を走るマラソンです。50km、70kmなど様々な距離設定がありますが、ウルトラマラソンというと100kmマラソンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。なかには1550kmという距離のウルトラマラソンもあります。

・10kmマラソン

10kmの距離を走るマラソンです。初心者にもチャレンジしやすい距離であり、フルマラソンやハーフマラソンに向けたトレーニングの一環としても取り組むことができます。

・5km以下マラソン

5km以下の距離設定のマラソンです。3km、1kmなどの設定があり、完走を目指しやすい距離設定です。ランニングの基礎から始めたい人にも適しています。

・リレーマラソン

決められた距離を既定の人数内で交代しながらリレー形式で走るマラソンです。友人や家族、グループ同士で楽しみながら参加できます。

・ファンラン

自己ベスト更新、絶対完走などの目的ではなく、楽しむことを目的としたマラソンです。泡やカラースプレー、水しぶき、光などのしかけやファッションを楽しみながら走ります。

・SPORTSONE
・JAAF 日本陸上競技連盟 公認ロードレース大会検索
・NPO法人 スポーツエイドジャパン

透析患者がマラソンするときの注意点

透析患者がマラソンをする場合は、医師の許可を得た上で、適切なトレーニング、運動時の水分補給、体調の変化、適切な装備の準備などが重要です。

腎機能や合併症、そのほかの身体の状態などから運動自体を控えた方がよい場合もありますので、まずは主治医に相談しましょう。マラソンには複数の種類があるので、フルマラソンは難しくても、無理のない距離やペースで走れる範囲であれば行える場合もあるかもしれません。

運動時の水分補給

・適切なトレーニング

透析患者は体力や筋力が低下しているため、計画的にトレーニングを行うことが重要です。いきなり走るのではなく、まずは「いつもよりも少し多めに歩く」「下肢筋力アップのためのエクササイズ」など、走るために必要な基礎体力・持久力、筋力アップなどを行いましょう。走る際は無理のない距離から始め、少しずつ距離を伸ばしていくのがよいでしょう。主治医や透析施設のリハビリスタッフに適切なトレーニングの進め方を相談するのがおすすめです。

・運動時の水分補給

透析治療では体内の余分な水分を排出するので、運動中の脱水に注意が必要です。運動中は定期的に水分補給を行い、脱水症状を防ぎましょう。

・体調の変化

透析患者は体調の変化が起こりやすいため、少しでも体調がおかしいと感じる時にはトレーニングは中止しましょう。トレーニング中は休憩をこまめにとり、疲れすぎない程度にとどめることが大切です。体調が悪化した場合はすぐに医師へ相談しましょう。マラソン当日に向けての体調管理も重要です。フルマラソンなどの長い距離を長時間かけて走るマラソンでは当日に向けて入念に準備しましょう。

・適切な装備の準備

マラソンに適していないシューズや服装でトレーニングを行うと、ケガや事故のもとになります。特にシューズは足に合った適切なものを選択しないと足に負担をかけるばかりでなく、体の不調にもつながります。スポーツ店などでマラソンに適していて自分に合った装備を準備しましょう。

・いぶきクリニック

フルマラソンに挑戦する透析患者

透析患者の中には透析治療を受けながらフルマラソンに出場している方もいらっしゃいます。インターネットにアップされている情報から、フルマラソンに挑戦する透析患者を紹介したいと思います。

・Aさん

自分の身体の調子や、体力の低下がないかを確認するためにマラソンを続けているというAさん。大学生の頃からフルマラソンを走っていて、透析を開始した年にもフルマラソンを完走。しばらくマラソンをお休みするものの、トレーニングを再開して4か月後には4時間前半のタイムでフルマラソンを完走されています。その後もフルマラソン、ハーフマラソンなどに出場され続けています。

・在宅血液透析をはじめて―フルマラソンに挑戦し続ける在宅血液透析患者さんの体験談―

・Bさん

30歳の時にマラソンを始めて40歳で病気になり、透析治療を行うことになったBさんは、医師から「もう走れない」と告げられました。しかし、諦められずに7年間トレーニングを続けてフルマラソンを完走されました。「走ることが生きがい」と、マラソンに挑戦する透析患者に希望を与え続けている存在です。

・社会福祉法人 福井県共同募金会 透析患者のマラソンランナー

・Cさん

もともとマラソンをしていて透析治療後も続けているという方も多い中、透析治療を開始してからフルマラソン完走をめざしてトレーニングを開始したCさん。トレーニングを開始して3か月後には10kmマラソンに出場し、約1年後にはフルマラソンに初出場で完走。その後もハーフマラソンやフルマラソンに出場・完走されています。

・Amebaブログ

まとめ

透析患者の中にもフルマラソンに出場・完走している方はいらっしゃいます。もともとマラソンをしていて透析治療が必要になった方だけでなく、透析治療が必要になってからマラソンに取り組んでいる方もみられます。マラソンに興味があるという方は、「透析治療を受けながらマラソンをしている人の励みになりたい」と「#透析ランナー」で情報発信している方のTwitterやブログなどを覗いてみてはいかがでしょうか。

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