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2021年02月16日

透析患者さんの膝の痛み。原因と簡単にできる対処法

透析患者さんは腎臓の機能低下で起こるさまざまな変化や透析治療による影響で膝の痛みがよくみられます。

膝の痛みを抱えていると、歩行や日常生活動作がだんだんと行いにくくなり、筋力低下や筋肉量の減少、体力の低下をきたして、ますます膝の痛みを引き起こします。透析患者さんの膝の痛みが出る原因についてと対処法について詳しくみていきましょう。

 

透析患者さんは筋力が低下して膝に負担がかかりやすい

透析患者さんでは65歳以上の高齢の患者さんが増えています。

加齢による筋力の低下は誰にでも起こりますが、透析患者さんは健康な人に比べて筋肉量や筋力の低下、体力の低下が起こりやすいことがわかっています。

透析患者さんは健康な人に比べて、運動量を示す酸素消費量は50~60%、足の筋力は40%、日常生活動作は50%と半分程度の数値を示しています。

透析患者さんが体力や筋力、日常生活動作が低下しやすい理由としては、透析治療で安静にしなければならない時間が長いこと、透析後の疲労で活動量が低下することが挙げられます。

筋力は体重を支えているお尻や太ももなどの大きな筋肉から低下していき、体重を支えている足の中間関節である膝関節に負担がかかりやすくなります。

負担がかかると膝関節の周囲の靭帯や半月板、軟骨などの組織が傷み、膝痛を生じやすくなります。

透析患者さんと膝の痛み

膝の痛みの主な原因

透析患者さんの筋力低下による膝の痛みの主な原因としては、活動量の低下による筋力低下以外に次のことが挙げられます。

尿毒症による筋萎縮や変性の影響

透析患者さんは腎臓の機能低下によって尿毒素が体に溜まりやすくなります。

尿毒素は筋肉の萎縮を起こし、筋力を低下させることがわかっています。

 

ホルモンのはたらきが低下して骨がもろくなりやすい

腎臓にはビタミンDを活性化させ、骨の材料となるリンやカルシウムのバランスを調整するはたらきがあります。腎臓の機能が低下するとビタミンDの活性化が行われず、骨が弱くなり、関節にも負担がかかりやすくなります。

 

足の動脈硬化が進行し歩きにくくなる

腎臓が悪くなると高血圧となって動脈硬化が起こりやすくなります。

足の動脈硬化が進行すると末梢動脈疾患(PAD)や慢性閉塞性動脈硬化症(ASO)となって足の血流が悪くなり、しびれや痛み、だるさが生じて歩きにくくなります。歩行機会が減ると筋力も低下します。

 

低栄養となり筋肉量の減少や筋力低下が起こる

透析患者さんは日常的な食事制限が必要で、筋肉をつくるタンパク質も制限があり、低栄養となりやすく、筋肉量の減少、筋力低下につながりやすくなります。

 

透析患者さんと膝の関係

透析アミロイドーシスによる膝の痛みも

透析期間が長期になると、透析では除去しきれないアミロイドという物質が骨や関節、腱に溜まり、関節の痛みなどのさまざまな症状が出る透析アミロイドーシスという合併症がみられやすくなります。

手首の腱にアミロイドが溜まって神経が圧迫され、手のしびれや手のひらの筋肉の萎縮がみられる手根管症候群、指の腱に溜まって起こるばね指、背骨を通る神経が圧迫されて足の痛みやしびれが起こる透析脊椎症などがよく知られていますが、アミロイドは全身に溜まるので、膝関節にアミロイドが溜まって痛みを引き起こすこともあります。

膝の痛みへの対処法

筋力低下によって膝への負担が増して膝痛が起こっている場合は足の筋力を鍛え、膝にかかる負荷を少なくすることで膝の痛みの軽減が期待できます。

透析患者さんが無理なく運動できる方法として、透析中にベッド上でできる運動が実際によく行われています。股関節や膝の周囲の筋力を鍛えるための運動を3つ紹介します。

足踏み

仰向けになった状態で両ひざを立てて足を交互にあげて足踏みをします。(20~30回1セット)

 

自転車こぎ

両足を浮かした状態で自転車をこぐように動かします。(10~15回1セット)

 

膝伸ばし

片ひざは立てた状態でもう一方の膝を上に向かって伸ばし、伸ばした状態を10秒間キープします。(左10回、右10回1セット)

上に膝を伸ばすのが難しい場合は、膝を伸ばした状態で膝の裏に丸めたタオルを入れます。タオルをベッドに押し付けるように膝を伸ばす方向に力を入れます。(左10回、右10回1セット)

適切な運動量は人それぞれ異なります。運動を行う前に主治医に確認し、体調や筋力、体力によって、回数は調整しましょう。

 

透析患者さんと膝の運動

まとめ

透析患者さんは腎臓の機能低下による尿毒症やホルモンバランスの変化、足の動脈硬化などと、安静時間が長くなることによる体力や筋力の低下、筋肉量の減少などから膝に負担がかかりやすい状態です。

透析治療中の時間を使って膝周囲の筋肉を鍛える運動を行うことと、しっかりと透析治療を受けて尿毒症や透析アミロイドーシス、動脈硬化を予防することが大切です。

※コラムに関する個別のご質問には応じておりません。また、当院以外の施設の紹介もできかねます。恐れ入りますが、ご了承ください。

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