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2020年11月24日

質の良い睡眠のために!知っておきたい透析治療と睡眠障害の関係

透析患者さんに多い睡眠障害について睡眠障害の透析患者さんの割合や年齢層別・透析歴別の睡眠障害の割合についてご紹介いたします。

不眠が長く続くときは病気が原因のこともあるため、不眠の内容や日常生活への影響を伝えて主治医に相談してみましょう。

 

透析患者さんで睡眠障害の割合

「透析患者さんにおける睡眠障害の実態」によると、透析患者さんの約3割が睡眠薬を服用しています(グラフ1参照)。

透析患者さんと睡眠薬の服用割合

グラフ1 透析患者の睡眠薬服用の有無

また、アテネ不眠尺度(AIS:不眠症の自己評価)では、「不眠症の可能性が高い(41.9%)」「不眠症の可能性が少しある(22.2%)」を合わせると約6割の透析患者さんが不眠症の可能性があるという結果です(グラフ2参照)。

透析患者さんと睡眠障害の割合

グラフ2 透析患者のアテネ不眠尺度の合計得点の割合

透析患者さんの3人に1人が睡眠薬を服用しており、2人に1人は不眠を経験していることになります。

日本人を対象にした調査では5人に1人(2割)が不眠を自覚しており、20人に1人が睡眠薬を服用していると報告されています。一般的な日本人における睡眠障害の割合と透析患者さんの睡眠障害の割合を比較してみると、透析患者さんの方が睡眠障害の割合が高いことがわかります。

 

参考文献1:公益財団法人日本腎臓財団 腎不全を生きる VOL. 46, 2012

参考文献2:厚生労働省 e-ヘルスネット 不眠症

透析患者さんの年齢と不眠の関係

一般的には加齢とともに睡眠は変化し、眠りが浅くなって夜中に目覚めることや予定よりも早い時間に起きることが多くなります。

また、高齢者は退職・大切な人との死別・独居による心理的なストレスが加わりやすいことに加えて、日中の身体活動の低下・心身の病気・治療薬の副作用などの影響から不眠をはじめとする睡眠障害がみられやすくなります。

不眠症の可能性がある透析患者さんの割合を年代別にみると、どの年代も6割前後の人に睡眠障害がみられ、高齢になるほど睡眠障害の割合が高くなるという傾向はみられません(グラフ3参照)。

透析患者さんでは年齢層に関係なく、睡眠障害が満遍なくみられることがわかります。

透析患者の睡眠障害について調査した別の報告でも年齢間での有意差はみられないという結果が出ています。

透析患者さんの年代層別の睡眠障害の割合

グラフ3 透析患者さんの年代層別の睡眠障害の割合

透析歴別の睡眠障害の割合をみると透析1年未満の群で高くなっていることを除けば、透析1年以上では透析歴に関わらず6割前後の割合で大きな差はありません(グラフ4参照)。

透析歴と睡眠障害の割合

グラフ4 透析歴と睡眠障害の割合

透析を始めて1年に満たない患者さんで睡眠障害が多いのは、透析のリズムにまだ慣れておらず、睡眠に影響が出ていることが考えられます。

別の透析患者さんの透析歴と睡眠障害の調査報告でも透析歴と睡眠障害の有意差はみられないとありますが、透析歴が長くなるほど不眠になるという報告もあります。

参考文献3:竜口幸子 維持透析患者の睡眠障害に対する考察

質の良い睡眠のために取り入れたいこと

質の良い睡眠とは、「入眠までに時間がかからない」「途中で目覚めることなく安定した睡眠がとれる」「睡眠で休養感が得られて日中は疲労感なく過ごせる」ことなどが挙げられます。

透析患者さんの睡眠の内容についてアテネ不眠尺度の項目別にみると、「寝つきが悪い」「夜間・早朝に目覚める」「日中の眠気がある」患者さんの割合が5割以上みられ、睡眠の質は良くないといえます。

また、皮膚のかゆみ・下肢のムズムズ感・いびきがひどい患者さんも多く、「入眠までに時間がかかる」「入眠中に目覚めやすい」「睡眠時無呼吸症候群」に関連し、睡眠の質を下げている要因となっています。

生活習慣や就寝する環境は睡眠に影響します。質の良い睡眠をとるためには次のことを取り入れましょう。

  • ・昼間は活動的に過ごし、有酸素運動を定期的に行う。日中の透析時に寝ることが夜の睡眠を妨げている場合は昼寝を20~30分にとどめる
  • ・規則正しい食生活を送る。夜寝る前にはカフェイン・刺激物・アルコール・脂っこいものは口にしない
  • ・夜間のトイレ回数を減らすために寝る前の水分の摂り過ぎに注意する
  • ・就寝する部屋は音や光を遮り、室温を快適な温度に調整して就寝環境を整える
  • ・寝る前はリラックスをする。布団に入ってから考え事をしないようにする
  • ・寝る前の喫煙、スマートフォンやパソコンの操作はしない
 

透析患者さんと睡眠

まとめ

日本人の2割に不眠がみられるのに対し、透析患者さんの不眠の割合は約6割と多く、2人に1人は睡眠障害を抱えています。

透析患者さんの睡眠では眠るまでに時間がかかる・夜間や早朝に目が覚める・かゆみ・足のムズムズ感・ひどいいびきが多くみられ、連続した深い睡眠がとれずに睡眠の質が悪くなります。

質の良い睡眠をとるには、生活リズムを正すこと、就寝環境を整えること、寝る前に眠りを妨げることをしないことを心がけましょう。

※コラムに関する個別のご質問には応じておりません。また、当院以外の施設の紹介もできかねます。恐れ入りますが、ご了承ください。

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