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2020年02月27日

意外と多い不眠症状!透析患者さんが質の良い睡眠のためにできること

良い睡眠は心身の健康への第一歩です。なかなか寝付けなかったり眠りが浅い状態が続くと、日中の眠気やだるさといった症状が出るだけでなく、健康への悪影響にもつながります。

今回は、透析患者さんに多い不眠の原因と対処法について詳しくご紹介したいと思います。

     

透析患者さんは不眠に陥ることが少なくない

実は、透析患者さんで不眠や眠りの浅さに悩む方は少なくありません。不眠の状態が続くと、生活習慣病のリスク上昇や持病の悪化にもつながります。

特に透析患者さんの場合、糖尿病などの合併症をお持ちの方が多くいらっしゃいます。合併症を悪化させないためにも良い睡眠を心がけることが大切です。

一概に不眠といっても、寝つきが悪い・眠りが浅い・早く目が覚めてしまうなど症状は人それぞれ異なります。

また、しっかり眠ったつもりでも眠りの質が悪いことで、日中にだるさや疲れを感じる方もいらっしゃいます。

     

透析患者さんの睡眠不足

透析患者さんの不眠の主な原因

かゆみによる不眠

透析患者さんに特に多い不眠の原因として、「かゆみ」があります。かゆみは夜になると強まることが多く、透析患者さんの約70%にかゆみの症状がみられます。

特に乾燥している冬の時期は、肌も乾燥しやすくなりかゆみが増す傾向にあります。また、熱いお湯に入ったり入浴の際に肌を強くゴシゴシとこすると、刺激となってかゆみが出やすくなります。

     

掻いてしまうことでさらにかゆみが増して、眠れなくなってしまうことも少なくありません。

透析中に寝てしまう

透析治療中にぐっすりと眠ってしまうことで、夜眠れなくなってしまう方もいらっしゃいます。

透析中に軽く眠ることで疲れを取る程度でしたら問題ありませんが、夜眠れなくなってしまう場合は透析中に睡眠を取りすぎている可能性があります。

リラックスして透析を受けていただくことは良いことですが、夜しっかりと眠るためにも透析中はお好きな本や雑誌・テレビを観るなどして深く眠りすぎないように心がけましょう。

透析患者さんの寝ている風景

生活習慣により眠りの質が悪い

生活習慣が原因で眠りの質が悪くなっている場合もあります。

例えば夜寝つけないからといって、お酒を飲むことは逆効果です。そのほか眠る前の喫煙やカフェインの摂取・水分の摂りすぎも不眠の原因となります。

また、運動不足も眠りの質の悪化につながります。このような生活習慣が原因で眠りの質が落ちていることも少なくありません。

 

良い睡眠のためにできること

睡眠の質を上げるために心がけたいことや不眠の対策についてみていきましょう。

 

かゆみへの治療

かゆみが原因で夜眠れない場合は、かゆみを抑えることが良い睡眠のためにも重要です。

特に冬の時期はお肌も乾燥してかゆみが出やすくなります。お部屋を加湿するように心がけましょう。

また、かゆいところを掻いてしまうとさらにかゆみが増してしまいます。かゆみが出ていることを主治医に相談し、塗り薬を処方してもらうなどして早めに対応してもらいましょう。

 

適度な運動と規則正しい食生活

適度な運動と規則正しい食生活・生活習慣の改善は、眠りの質を上げるための基本です。

医師と運動量や運動の内容を相談しながら、ご自身に合った適度な運動を生活に取り入れるようにしましょう。また、食事は睡眠の二時間前には済ませることをおすすめします。

そのほか日中のお昼寝は夜の睡眠の質を下げる原因となるので、夜眠れない場合は長時間の昼寝は避けましょう。

 

ストレスを溜め込まない

ストレスを溜め込まないことも、良い睡眠のためには重要です。眠れないこと自体がストレスになり、さらに不眠を引き起こしていることもあります。

あまり眠れないことを気にしすぎずに、眠る前はご自身にあったリラックス方法でゆっくりくつろぐようにしましょう。

テレビやパソコン・スマホの明るい光は、寝つきを悪くするということが分かっています。眠れないからといってスマホをいじらずに、明かりを少し暗くし本を読むなどして静かに過ごしましょう。

 

寝る前に考え事をしない

寝る前のひとときが、唯一ひとりで考えるお時間となる方もいらっしゃるかと思います。しかし、寝る前の考え事も不眠の原因となります。

日中にあったことや悩みを寝床に持ち込むのは避けましょう。無理に眠ろうとするとかえって考え込んでしまう場合もありますので、眠気が訪れるまでゆっくりとくつろぐことをおすすめします。

 

透析患者さんの寝ている風景

まとめ

質の良い睡眠は、日々の活力と健康に直結します。

ストレスや疲れすぎ・生活習慣の乱れなど、実は些細なことで睡眠の質が悪くなっていることも珍しくありません。

夜寝る前はできるだけリラックスして、良い睡眠がとれるようにご自身に合った方法をみつけて工夫しましょう。また、かゆみが良い睡眠を阻害することも多くありません。

かゆみを我慢するのではなく、早めに主治医に相談して対応してもらうことをおすすめします。


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