重要3POINT!透析治療に大切な生活のポイントを知ろう
透析治療は一度始めると一生続ける必要があります。人工透析を安全に続けていくには、自己管理が何よりも大切です。
腎臓も肝臓同様「沈黙の臓器」と呼ばれています。人工透析の治療を始めてからも日頃から自分の状態を知る自己管理が重要になります。日常生活において注意すべき点をご紹介します。
透析治療の管理には体重管理が大切!
人口透析を受ける患者さんには病院で医師から気をつけるべき点を治療前に詳細に伝えられます。自身で簡単にできるセルフチェックに「体重管理」があります。尿量が少ないあるいは全くない透析患者さんでは、摂取する水分量に十分注意する必要があります。
水分を取りすぎると心臓への負担が増えます。透析終了時の 目標体重を「ドライウエイト」と呼びますが、ドライウエイトは体内に過剰水分がないときの体重で、血圧や胸のレントゲンを参考にしながら医師が決めます。
患者さんの栄養状態や血圧などに応じて、定期的に見直します。透析治療の前後、自宅での体重管理と水分管理を記録することで以下のようなことが分かり管理をします。
- 透析前
どれだけ水分が増えたかを確認し、透析で取り除く水分量を決める。 - 透析後
透析で取り除かれた水分量がわかる。 - 自宅で
毎日の飲水量を記録しながら水分管理をする。
透析患者は運動も欠かせない
人工透析を行っている人は、適度な運動を行っていくことも求められます。人工透析を行っている人は、腎臓の機能が低下して体内に毒素を溜めこみやすく、体力等に著しい低下が見られるとされています。
また、運動不足になると血管系の合併症を引き起こしやすいとされており、適度に運動をおこなって体力の向上を図る必要があります。人工透析を行っている人は代謝も悪くなっているので、運動不足による筋肉の減少によって、心機能が低下してしまう危険が高まっています。
このような、身体機能の衰えが積み重なることで、恐ろしい合併症などを引きおこしやすくなります。
人工透析を行っているからといって、適度な運動は制限される事はほとんどなく、高血圧や心機能疾患といった生活習慣病を予防して、合併症を防ぐ事からも無理しない程度に運動していく事が大事です。
適度な運動は透析治療にメリットがいっぱい!
人工透析で味気ない食事を余儀なくされ、食欲が低下していた人も運動によって食欲がわいてくるようになり、汗をかく事で摂取した水分の調節も行えます。
ただし、人工透析の患者の運動は、体力の回復や快適な日常生活を送れるよう手助けするものであり、激しい運動を行うと危険となる場合もあるので、軽い運動から徐々に身体を慣れさせるようにしましょう。
適度な運動は健康の為にも、毎日行った方が良いですが、人工透析の影響で毒素が溜まっているなどで体調が悪いときは、無理せず休むようにしましょう。体調管理が目的になるので、ラジオ体操やウォーキングといった運動の負荷多くない、余裕のある運動を行いましょう。
なお、適度な運動には個人差があります。運動を行う際は、必ず主治医の先生にご相談下さい。
充分な睡眠と充分な食事
睡眠を充分とることは、疲労の回復につながります。よく眠れないときは、看護師にご相談ください。また合併症のない透析生活を続けていくために食事療法も非常に大切であり、自己管理のうえで最も重要です。
食事は栄養士より決められたカロリーを守り、三食きちんと食べるようにしてください。禁煙・禁酒もできるだけ心がけてください。睡眠や食事は、患者さん一人ひとりのライフスタイルによってそれぞれ異なります。
是非、医師や看護師に相談をして、ご自分のライフスタイルにあった方法を見つけて下さい。
まとめ
人工透析を安全に続けるためには、病院まかせではなく、日常生活で自分をコントロールすることが重要です。自分らしい透析生活を築いていくためにも、食事や規則正しい生活をすることがとても大切になります。
睡眠や食事など日所生活に意識を向けることで合併症の進行を最小限に食い止めることができます。また、医師や看護師、管理栄養士の声にもしっかりと耳を傾け、ご自分に合ったコントロールを目指してください。
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