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2025年08月07日

透析が必要になったら何科を受診する?腎臓病の進行と受診の流れ

腎臓の働きが低下すると、体内に老廃物や余分な水分がたまり、やがて透析治療が必要となることがあります。しかし、実際に透析が必要になったとき、何科を受診すればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、腎機能が低下したときの受診の流れや、透析治療を行う診療科の種類、透析専門クリニックの役割について詳しく解説します。

透析は何科で診てもらえるの?

透析治療を実施しているのは「腎臓内科」「人工透析内科」「泌尿器科(人工透析)」といった診療科を標榜している医療機関です。

日本透析医学会の「わが国の慢性透析療法の現況(2023年12月31日現在)」によれば、人工透析が必要になる原因で多いのは糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症などです。

腎機能の低下が疑われる場合には、かかりつけ医から腎臓内科などへ紹介されることもあります。透析患者さんの中には糖尿病や高血圧などを抱えている方も多く、人工透析が必要となった原因や合併症に応じて、「内科」「循環器内科」「糖尿病内科」「代謝内科」「内分泌内科」などの診療科で経過観察を受けている方もいます。

・厚生労働省 広告可能な診療科名の改正について 医政発第 0331042 号
・日本透析医学会 わが国の慢性透析療法の現況(2023 年12月31日現在)透析会誌57(12):543~620,2024

腎臓病

透析が必要かどうか分からないときの受診の流れ

透析が必要となるのは、腎臓の機能が著しく低下している場合です。次のような症状がみられます。

  • むくみ:足などを指で押すとへこんだ跡が残ったままになります。
  • 尿の異常(多尿、夜間頻尿、尿量減少):腎臓の機能低下があると尿が多くなったり、夜間の尿の回数が増えたりしますが、腎臓の機能低下がさらに進むと尿量が減ります。
  • 倦怠感:尿毒素が身体に溜まり、身体のだるさがみられます。
  • 貧血:腎臓の機能低下に伴い、赤血球をつくる力も低下します。
  • かゆみ:腎臓の機能が低下すると血液中や皮膚に老廃物が溜まり、かゆみの受容体を刺激します。

受診と検査

足や全身のむくみ、体のだるさなどの症状がみられる場合は、かかりつけ医や内科を受診し、相談することをオススメします。受診後は必要に応じて、腎機能を評価する血液検査や尿検査、胸部レントゲン、心電図、超音波検査などが行われます。

腎臓を診る専門的な医療機関への紹介

検査で下記のいずれかに当てはまる場合は、腎臓専門医のいる専門的な医療機関へ紹介されます。

  • 尿たんぱく(+)、もしくは0.5g/gCr以上(g/gCr=尿たんぱく/クレアチニン比)
  • 尿たんぱく(+/-)かつ血尿(+)
  • eGFR<45mL/1.73㎡(40歳未満または尿たんぱく(+/-)では、60ml/分/1.73㎡ )

高血圧や糖尿病のある方は定期的な受診を

腎機能は高血圧や糖尿病があると低下するリスクがあるため、持病がある方は定期的に受診して検査を受けましょう。

・厚生労働省 腎臓専門医・専門医療機関への紹介をご検討ください

受診

透析専門クリニックの役割

血液透析の導入後は、地域の透析専門クリニックで通院による維持透析を受けるのが一般的です。

通常、透析専門クリニックでは週3日の血液透析が行われており、医師・看護師・臨床工学技士などが連携し、患者さんの生活を支える重要な役割を担っています。腎臓の機能が低下することにより、溜まった老廃物や余分な水分を、血液透析によって体外に排出し、低下した腎臓の機能を補います。

定期的な医師の診察や検査のほか、透析患者さんの食事や薬の管理、生活指導も透析専門クリニックが担う役割です。栄養士による食事相談や、薬剤師による服薬指導などを通じて、患者さんが自宅で日常生活を継続できるサポートが行われています。

透析を継続する上で欠かせないバスキュラーアクセス(シャント)管理や、合併症(心不全・感染症など)の予防、必要に応じて高度医療機関と連携して必要な診療や入院加療も実施されます。

・腎臓専門医・専門医療機関でできることは

まとめ

透析専門クリニックは、低下した腎機能を補い、合併症の予防や生活の質(QOL)を維持する機関です。夜間透析や送迎サービスなどを提供する施設もあり、ライフスタイルに合わせた柔軟な支援体制が整っています。

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