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2020年01月31日

透析患者さんがコロナウィルス感染を予防するための重要ポイント

日本でも感染者が確認されているコロナウィルス。新型であることからワクチンがなく、重症化することもあるためより一層の注意が必要です。

特に透析患者さんは免疫力が低下しており感染症にかかりやい・重症化しやすいため、予防に徹する必要があります。

ここでは、透析患者さんに確認していただきたいコロナウィルス対策について、ご紹介したいと思います。

     

透析患者さんは感染症にかかりやすく重症化しやすい

透析患者さんは健康な人に比べて感染症にかかりやすいです。また、透析患者さんの約40%が糖尿病を併発していますが、糖尿病患者さんも同様です。

特に肺炎は、透析患者さんがかかりやすい感染症のひとつと言えます。

新型コロナウィルスは現在までに6種類が報告されていますが、なかでもSARS-CoVとMERS-CoVは深刻な呼吸器疾患を引き起こす場合があることがわかっています。

感染症は、透析患者さんの死亡原因の第2位を占めています。透析患者さんでは肺炎やインフルエンザウィルスによる死亡率も健常者に比べても高く、コロナウィルスについても同様に重症化しやすいことが予想されます。

コロナウィルスの症状としては発熱や・咳の症状や鼻水・くしゃみなのほか、下痢の症状が出ることもあります。また、症状はウィルスの種類によって異なり、ウィルスによっては発症7日以降から重症化しやすい傾向にあることがわかっています。

     

透析患者さんが注意したいコロナウィルス

コロナウィルス2つの感染経路

コロナウィルスの感染経路は、現時点で飛沫感染と接触感染の2種類に分けられます。

     

飛沫感染

コロナウィルスでも、人から人への飛沫感染が確認されています。飛沫感染とは、くしゃみや咳でウィルスが人から人へ口や鼻を通じて感染することを言います。

特に人ごみでは飛沫感染しやすいため注意が必要です。また、咳やくしゃみは2~3mほど遠くまで飛ぶ・数分~数十分、空中に留まることがわかっています。

くしゃみや咳をしている人がいなくても、空気中からウィルスに感染する可能性があります。

     

参考文献:「咳やくしゃみの飛沫は4メートル飛び、45分間、空中に留まる」との研究結果

接触感染

コロナウィルスのもう一つの感染経路が、接触感染です。

接触感染は、咳やくしゃみを押さえた手で物に触ることで、人から人へウィルスが感染します。不特定多数の人が集まる電車や公共施設の手すり・ドアノブ・エレベーターのスイッチなどからの接触感染が考えられます。

コロナウィルスにはアルコール消毒が有効であることが分かっています。接触感染を防ぐためにも、手が触れることの多いものにはこまめにアルコール消毒を行うと良いでしょう。

     

コロナウィルスの感染経路

コロナウィルス最大のポイントは「予防」

新型コロナウィルスはワクチンや新薬がまだないため、何よりも予防に徹することが重要です。

コロナウィルスを予防する4つのポイントをみていきましょう。

     

不要な外出は極力避ける

コロナウィルスの潜伏期間は、ウィルスの種類によって2~14日ほどと推測されています。

症状がまだ無い人が人混みの中にいるケースも考えられるため、人混みに出ることや不要な外出は最大限避けるようにしましょう。

特に透析患者さんは、免疫力が低下しているため健常者よりも感染しやすい状態にあります。どうしても外出しなければならない場合を除き、不要な外出をしないことが第一の予防策となります。

     

マスクは必ず着用する

どうしても外出しなければならない場合や透析治療に通院する際は、必ずマスクを着用するようにしましょう。

マスクは大きすぎたり小さすぎたりせず、お顔にフィットするものを選ぶようにしてください。マスクから鼻は出さずに、お口と鼻を覆って着用してください。

また、一度使ったマスクは外側にウィルスが付着している可能性があります。表面を手で触らずに、使用したマスクは使い捨てるようにしましょう。

 

うがい・手洗いの徹底

外出から帰った際は、必ずうがい・手洗いをするようにしましょう。うがいは10~15秒ほどお水を口に含んで3回ほど繰り返します。

手洗いについては、手の甲や指と指のすき間・爪の中もまんべんなく石鹸で洗いましょう。手洗いの仕上げとして60%以上の高濃度アルコールで消毒するのもおすすめです。

 

日ごろの体調管理と適切な湿度も大切

そのほか免疫力を下げないために、充分な睡眠とバランスの良い食事といった体調管理も大切です。

また、空気が乾燥しているとウィルスが空気中に飛散しやすくなるほか喉の粘膜の防御力が低下します。お部屋に加湿器を置くなどして、50~60%程度の湿度を保つようにしましょう。

     

透析患者さんのコロナウィルス予防ポイント

コロナウィルスに感染した恐れのある場合は主治医に連絡を

コロナウィルスは何よりも予防が大切ですが、万が一感染した可能性がある・症状がある場合には、まずは主治医に電話で連絡をして指示を受けましょう。

ほかの透析患者さんも感染症にかかりやすい状態にありますので、コロナウィルスに感染した恐れのある場合は、透析クリニックへの来院は避け電話で問い合わせるようにしてください。

また、お近くの医療機関に先ずは連絡をしたうえで、指示に従いマスクを着用した状態で受診するようにしてください。

     

透析患者さんにかかった場合

まとめ

重症化する恐れもある新型コロナウィルスは、何よりも予防が重要です。

万が一、十数人に感染を広げる「スーパー・スプレッダー」と呼ばれる感染者が人ごみや外出先にいた場合、より多くの人への感染が懸念されます。

透析への通院中は必ずマスクを着用し、うがい・手洗いを徹底するようにしましょう。また、主治医にもコロナウィルスへの予防について相談し、できることを最大限行うことをおすすめします。

具体的な予防策をブックレットに纏めましたので、ぜひご参考ください。

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コロナウィルスに関する相談窓口・透析施設の方針について

厚生労働省のホームページには、都道府県別に新型コロナ感染の疑いがある際に相談できる、電話相談窓口の一覧が掲載されています。
詳しくはこちら:新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センター

また、日本透析医会から公開された、新型コロナウイルスに対する透析施設の方針についてはこちらをご確認ください。
詳しくはこちら:新型コロナウイルス感染症に対する透析施設での対応について(第4報)


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