透析食の作り置きレシピ|無理なく続けるための献立アイデア
透析食では、塩分や水分、カリウム、リンなどに配慮する必要があり、毎食準備することを負担に感じる方もいるでしょう。時間のあるときにおかずを作り置きしておけば、忙しい日でも食事バランスを整えやすくなります。
この記事では、毎日の食事に取り入れやすい透析レシピの基本をはじめ、作り置きするときの注意点やおかずの例、献立の工夫を紹介します。
透析食を作り置きするときに気をつけたいポイント
透析レシピを作り置きするときは、普段の食事と同じように、塩分や水分、カリウム、リンなどを考えて食材や調理方法を選びましょう。
味付けは作る段階から薄めにする
作り置きのおかずは、しょうゆやみそ、めんつゆなどを多く使うと、食塩摂取量が増えやすくなります。酢やレモンなどの酸味、しょうがやこしょうなどの香辛料を活用すると、塩分の多い調味料を控えても、味に変化をつけられるでしょう。
また、作り置きを大皿のまま食卓へ出すと、食べた量を把握しにくくなるため、調理後に1食分ずつ小分けして保存しておくと、食べる量や、1食分に含まれる塩分量を把握しやすくなります。
野菜は下ゆでしてカリウムを減らす
カリウム制限を指示されている場合は、野菜を水にさらしたり、ゆでこぼしたりする方法でカリウムの摂取量を減らせます。ゆで汁にはカリウムが溶け出しているため、スープや煮汁として再利用することは控えましょう。
保存時の衛生管理にも気をつける
作り置きした料理は、清潔な容器に小分けし、室温に長時間置かずにすみやかに冷蔵・冷凍保存します。加熱する料理は中心まで十分に火を通し、食べるときも必要に応じて十分に再加熱しましょう。
冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下が保存温度の目安です。時間が経ちすぎた食品や、状態に不安がある食品は食べないようにしましょう。
透析患者におすすめの作り置きおかず
透析食を作り置きする際は、食べる量を調整しやすく、薄味でも食べやすい料理を選ぶと便利です。ここでは、家庭で取り入れやすいおかずの例を紹介します。
鶏肉のはちみつレモン焼き
| 材料 | 1人分 |
|---|---|
| 鶏もも肉(皮なし) | 70g |
| 塩 | 0.2g |
| こしょう | 少々 |
| 片栗粉 | 2g |
| サラダ油 | 2g |
| 玉ねぎ | 35g |
| サラダ油(玉ねぎ用) | 0.5g |
| 濃口しょうゆ | 5g |
| 酒 | 5g |
| はちみつ | 5g |
| レモン汁 | 3g |
【作り方】
1.鶏もも肉は食べやすい大きさに切り、塩、こしょうを振って片栗粉を薄くまぶします。
2.フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉を焼きます。火が通ったらいったん取り出します。
3.同じフライパンで串切りにした玉ねぎを炒め、しんなりしたら鶏肉を戻します。
4.濃口しょうゆ、酒、はちみつ、レモン汁を加え、全体にからめます。
【ポイント】
はちみつの甘みとレモンの酸味を生かした、甘酸っぱい味付けです。しょうゆを少量加えることで味がまとまり、作り置きでも食べやすい主菜になります。
大根とにんじんの甘酢和え
| 材料 | 1人分 |
|---|---|
| 大根 | 30g |
| にんじん | 30g |
| 混合だし汁(かつお・昆布) | 8ml |
| 穀物酢 | 8g |
| 砂糖 | 6g |
【ポイント】
お酢の酸味とだしのうま味を生かすことで、塩分を加えずにさっぱりとした味わいになります。大根とにんじんは、ゆでこぼすことでカリウムを減らす工夫をしています。
無理なく続けるための作り置き献立の工夫
透析レシピを毎日すべて手作りしようとすると、買い物や下ごしらえ、調理の負担が大きくなることがあります。作り置きは何日分もの献立を完璧にそろえておくのではなく、使いやすいおかずや下ごしらえを少しずつ準備しておくと継続しやすくなるでしょう。
主菜と副菜を別々に保存する
肉や魚などの主菜と、ゆで野菜などの副菜を別々に作っておくと、その日の体調や献立に合わせて組み合わせられます。主菜を鶏肉、豚肉、魚から選べるようにし、食事指導に沿って副菜を組み合わせると、毎食同じメニューが続きにくくなります。
下ごしらえだけ済ませておく
料理をすべて完成させて保存する必要はありません。野菜を下ゆでして小分けにする、肉や魚を計量して1食分ずつ分けるなど、下ごしらえまで済ませておくだけでも時短になります。
市販品も組み合わせる
毎食すべてを作り置きするのが難しい場合は、市販品を組み合わせるのも一つの方法です。加工食品や惣菜を利用するときは、栄養成分表示の食塩相当量などを確認し、その日のほかの料理とのバランスを考えましょう。
まとめ
透析レシピを作り置きするときは、塩分や水分、カリウム、リンなどに配慮しながら、自分に必要な食事量に合わせて準備することが大切です。野菜をゆでこぼす、酸味や香辛料を生かして薄味にする、1食分ずつ小分けにするといった工夫を取り入れると、毎日の調理負担も減らせます。
透析食は日々続けていく必要があるため、調理に負担をかけすぎないことも大切です。自分が続けやすい方法から取り入れましょう。
食事について個別の指示を受けている場合は、その内容を優先することが重要です。何を作ればよいかわからない場合は、透析施設の管理栄養士に普段の食事や作り置きについて相談しましょう。
※コラムに関する個別のご質問には応じておりません。また、当院以外の施設の紹介もできかねます。恐れ入りますが、ご了承ください。
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