水分制限のコツは?透析患者が無理なく続けるための工夫
透析患者さんにとって、水分制限は日々の生活で負担を感じやすい自己管理の一つです。
「喉が渇いて辛い」「どこまでが水分に含まれるのかわからない」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
水分制限を続けるには、飲み物を我慢するだけでなく、塩分を控えたり、飲む量を見える化したりすることが大切です。また、水やお茶だけでなく、料理や食品に含まれる水分にも注意しなければなりません。
この記事では、透析患者さんに水分制限が必要な理由と、無理なく続けるためのコツを紹介します。
透析患者に水分制限が必要な理由
腎機能が低下すると尿量が減り、摂取した水分を十分に排出できなくなります。余分な水分が次の透析まで体内に残ると、むくみや体重増加、血圧上昇、息苦しさなどが現れることがあります。
透析間の体重増加が多いと、1回の透析で取り除く水分量も増えます。短時間に多くの水分を除去すると、血圧低下や倦怠感、動悸、吐き気などが起こりやすくなり、心臓や体への負担が大きくなることがあります。
日本透析医学会の慢性透析患者の食事療法基準では、週3回の血液透析患者さんの水分摂取について「できるだけ少なく」とあります。ただし、適切な量は尿量や体格、透析間の体重増加などによって異なります。腹膜透析の場合も基準が異なるため、主治医や管理栄養士から指示された量を守りましょう。
水分制限を無理なく続けるためのコツ
水分制限は、飲水量を目で確認できるようにすると管理しやすくなります。たとえば、次のような工夫を取り入れてみましょう。
- 1日に飲める量を主治医や管理栄養士に確認する
- 1日分の飲み物を専用のボトルに用意する
- 小さめのコップを使い、少量ずつゆっくり飲む
- 飲んだ時間と量を記録する
- 薬を飲むための水分や食事中に飲む水分をあらかじめ残しておく
- 毎日なるべく同じ時間・条件で体重を測る
水分には、水やお茶だけでなく、ジュース、コーヒー、アルコール飲料や氷なども含まれます。汁物、麺類のつゆ、鍋物、カレー、シチュー、おかゆ、果物、ゼリー、アイスクリームなど、料理や食品に含まれる水分にも注意が必要です。
水分が多く含まれる汁物や煮込み料理が続かないようにし、焼く・炒める・揚げるといった調理法を取り入れると、食事から摂取する水分を減らしやすくなります。
喉の渇きを抑える工夫と日常生活での注意点
喉の渇きを抑えるには、水分量だけでなく塩分量の管理も欠かせません。塩分をとりすぎると喉が渇きやすくなり、飲水量の増加につながります。
日本透析医学会の慢性透析患者の食事療法基準では、食塩摂取量は1日6g未満とされています。だしや酢、香味野菜などを活用し、しょうゆやソース等の塩分の多い調味料は料理にかけず、小皿に出して少量つけると減塩しやすくなります。
喉が渇いたときは、次のような方法も試してみましょう。
- うがいや歯磨きで口の中を潤す
- 冷たい飲み物を少量ずつ飲む
- 氷を小さくして、ゆっくり口に含む
- 室温を調整し、体に熱がこもらないようにする
- 甘みや味の濃い飲食物を控える
- 1日の飲水量を事前に決める
発熱、嘔吐、下痢、大量の発汗があるときは、普段と必要な水分量が変わる可能性があります。自己判断で水分を増減せず、透析施設へ相談してください。急な体重増加や強いむくみ、息苦しさがある場合も早めの連絡が必要です。
まとめ
水分制限を無理なく続けるには、1日の飲水量を見える化し、食事に含まれる水分と塩分にも注意することが大切です。小さなコップでの水分摂取やうがい、氷を含むことなども上手に活用しましょう。
適切な水分量は患者さんごとに異なります。水分管理が上手くいかないと感じるときは一人で抱え込まず、主治医や管理栄養士に相談してください。
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