透析患者のいる家族に読んでほしいオススメ書籍5選

透析患者が前向きに送れるようになった体験談や元気に生活を送るための透析方法、家族も一緒に楽しめるレシピ集など、透析患者を支える家族が楽しく前向きに生活するためのヒントとなる本をピックアップ。透析生活への不安を感じたときやこれから透析患者の家族となる方の心構えなどにお役立てください。

医療経営コンサルタントの著者がプロデュースしたセルフ透析についての本です。日本の人工透析の問題点や日本で初めて開設されたセルフ透析施設とはどのような施設であるか、セルフ透析のメリット、セルフ透析を体験した透析患者の声などが書かれています。

セルフ透析は、まさに新しい時代のフレキシブルな透析治療で、透析施設に合わせるのではなく、じぶんのライフスタイルや体調に合わせた透析プランで透析治療を行えます。ご家族で新しい透析治療について知ることのできる本です。

透析本としてベストセラーとなった「透析者と家族が元気になる本」(サンマーク出版) を2004年に出版した透析歴25年の著者が新たに出版した本です。2004年の発売以来、著者への読者からの相談や交流は続いており、Facebook 「Touseki Genki 透析元気」主宰も務めています。

今回の本は名医や透析患者への取材を通して、どうしたら透析患者は元気で長生きできるのかという秘訣がまとめてられています。元気で長生きしている透析患者とそうでない人との違い、合併症の防ぎ方、透析患者の生存率が上がらないのはなぜか、優秀な医師と施設は何が違うかなどを知ることができます。透析患者とその家族が前向きな希望を持つことのできる内容となっています。

自身のクリニックで人工透析治療も提供している医師の著者が在宅透析について解説している本です。

日本で人工透析というと、医療機関に通院して透析を行う施設透析が一般的ですが、通院によって生活が大きく制限されてしまいます。そこで著者は在宅透析という選択肢を挙げています。在宅透析の基本的知識、メリット、慢性腎臓病の家庭でのケア方法や透析患者を企業が雇用する際に留意する点などを幅広く解説しています。透析治療の選択肢のひとつとして在宅透析について知りたい、興味があるなどの透析患者本人とその家族におすすめの本です。

治療の一環である食事療法は毎日継続することが大切であり、そのためにはおいしいものや好きなものを食べる楽しみが必要というコンセプトのもと、大学病院の管理栄養士と一流料亭の料理人が考えるレシピ18種類が掲載されています。

ポークステーキやタコ入り味噌汁、フルーツあんみつ、うま辛ビビンパ丼、小エビのかき揚げ、揚げ出し豆腐など、彩りがきれいで見た目にもおいしい写真が掲載されています。透析患者の家族も一緒に食べたくなるレシピが和洋中揃っています。

日本透析学会専門医であり、透析クリニックの院長を務める著者が、実際に透析患者の家族から寄せられる食事、運動、施設の対応、生きがいづくりについてなどの相談に答えていくスタイルで書かれています。

食べたいものを食べていい、やりたいことだけやればいいと前向きに透析患者が生活を送ることができるような工夫や家族の接し方のポイントがまとめられています。透析患者の家族や関わる人にとって参考になる内容です。

透析歴の長い患者の体験談や医師の治療を通しての経験、セルフ透析や在宅透析という透析方法の選択肢、家族も一緒に楽しめる食事、前向きに生活するヒントなどの幅広い視点から透析患者のいる家族にオススメの本を紹介してきました。他の透析患者の家族はどのような悩みや不安を抱えているのか、どのような生活を送っているのかということを知るきっかけや透析患者を支える家族が前向きな生活を送れるようなヒントになれば幸いです。