カリウムが多い果物は?透析患者が気をつけたい果物と食べ方のポイント
果物はカリウムが豊富なため「透析を始めたら食べてはいけないのか」と不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。
透析治療中でも絶対に果物を食べてはいけないというわけではありませんが、高カリウム血症を予防するには、自分に合った量を把握することが大切です。果物ごとのカリウム含有量を知り、食べる量や選び方を工夫し、体調に配慮しながらおいしく楽しみましょう。
カリウムが多い果物・少ない果物
果物のカリウム量は種類によって異なります。まずは、よく食べられている果物のカリウム量を比べてみましょう。
カリウムが多い果物
アボカド、バナナ、メロン、キウイフルーツは特にカリウムが豊富です。また、ドライフルーツは乾燥によって成分が凝縮されているため、少量でも摂取量が増えやすくなります。
| 果物 | 状態 | カリウム量(可食部100g当たり) |
|---|---|---|
| アボカド | 生 | 590mg |
| バナナ | 生 | 360mg |
| メロン | 温室メロン・生 | 340mg |
| キウイフルーツ | 緑肉種・黄肉種・生 | 300mg |
| あんず | 乾 | 1300mg |
| バナナ | 乾 | 1300mg |
| 干しぶどう | 740mg | |
| プルーン | 乾 | 730mg |
出典:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
カリウムが比較的少ない果物
りんごや梨、みかん、ぶどう、いちごなどは比較的カリウムが控えめです。また、缶詰の果物も生の果物に比べて含有量を抑えられます。
ただし、カリウムが少なめの果物でも食べる量が増えれば過剰摂取につながるため、1回に食べる量を管理することが大切です。
| 果物 | 状態 | カリウム量(可食部100g当たり) |
|---|---|---|
| いちご | 生 | 170mg |
| みかん | じょうのう・普通・生 | 150mg |
| 日本なし | 生 | 140mg |
| ぶどう | 皮なし・生 | 130mg |
| りんご | 皮なし・生 | 120mg |
| パインアップル | 缶詰 | 120mg |
| もも | 黄肉種・缶詰 | 80mg |
透析患者が果物を食べるときの注意点
透析患者さんが果物を食べる際は、カリウムと水分の摂取量に注意が必要です。カリウムが体内にたまると高カリウム血症を起こし、手足のしびれや筋力低下、不整脈などが現れることがあります。
週3回の血液透析患者さんでは、1日のカリウム摂取量は2,000mg以下が目安です。ただし、これは果物だけでなく、食事全体に含まれる量を指しています。必要な制限量は検査値や病状などによって異なるため、医師や管理栄養士の指示を優先しましょう。
また、果物には水分も多く含まれます。食べすぎは透析間の体重増加につながるため、決められた水分量に含めて考えることが大切です。
カリウムを摂りすぎないための果物の食べ方と選び方
透析中に身体への負担を抑えて果物を取り入れるための、実践的なポイントは以下の3点です。
1回分をあらかじめ計量して取り分ける
まるごと1個食べるのではなく、食べる分(りんご1/4個、いちご4〜5粒など)だけを事前に計量してお皿に出しましょう。無意識の食べ過ぎを予防しやすくなります。
ジュースやドライフルーツは避ける
果汁ジュースやスムージーは、果物をそのまま食べる場合に比べて一度に多く摂取しやすいため、カリウムの摂取量が増えやすくなります。また、ドライフルーツは水分が抜けて成分が凝縮されているため、少量でもカリウムを多く摂取しやすくなります。果物は、生のものを適量そのまま食べるのが基本です。
参考
| 果物 | 状態 | カリウム量(可食部100g当たり) |
|---|---|---|
| オレンジ(バレンシア) | ストレートジュース | 180mg |
| グレープフルーツ | ストレートジュース | 180mg |
出典:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
缶詰は果肉だけ食べる
缶詰の果物はカリウムの一部がシロップへ溶け出しているため、生の果物より摂取量を抑えやすくなります。溶け出たカリウムや糖分を摂りすぎないよう、シロップは残して果肉のみを食べましょう。
果物は、種類だけでなく食べる量にも注意が必要です。果物の適量は血清カリウム値や尿量、ほかの食事内容によって異なるため、医師や管理栄養士から指示された量を優先しましょう。
まとめ
果物は種類によってカリウム量が異なるため、アボカドやバナナ、ドライフルーツといった高カリウムな果物は控えつつ、比較的カリウムが控えめな果物を選んだり、シロップをしっかり切った缶詰を活用したりするのも工夫の一つです。また、食べる分だけあらかじめお皿に取り分けることで、食べ過ぎを防ぎやすくなります。
主治医や管理栄養士と相談して自分に合った適量を把握し、体調に配慮しながら季節の味覚を楽しみましょう。
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