透析患者の一人暮らし|食事・服薬・通院で気をつけたいこと
透析治療を受けながらの一人暮らしは、「自己管理がきちんとできるか」「体調を崩したときにどうすればいいか」といった不安を抱える方も少なくありません。一人暮らしを続けるには、食事や服薬などの自己管理に加え、必要に応じて医療・福祉の支援を活用し、生活環境を整えることが大切です。
本記事では、一人暮らしの透析患者さんが特に気をつけたい「食事管理」「服薬管理」「通院・緊急時の備え」の3つのポイントについて詳しく解説します。無理なく日々の生活を送るための工夫を取り入れていきましょう。
一人暮らしの透析患者が食事管理で気をつけたいこと
食事管理は、透析治療を続けるうえで重要です。一人暮らしでは、買い物や調理を一人で担うため、外食や弁当などに偏る場合もあります。無理なく食事管理を続けられる方法を考えることが大切です。
塩分と水分の制限
主治医や管理栄養士から指示された、1日の塩分量と水分量を守ることが大切です。汁物を控える、調味料をかけるのではなく少量つけて食べるなど、塩分を抑える工夫を取り入れましょう。
カリウムとリンの管理
カリウムを多く含む生野菜や果物、リンを含む食品添加物が使われている加工食品やインスタント食品にも注意が必要です。野菜は「茹でこぼし」をしてカリウムを減らすなどの調理法を取り入れましょう。
便利なサービスの活用
透析対応食を扱う配食サービスもあります。利用する際は、栄養成分が自身の指示量に合っているか、主治医や管理栄養士に確認することが大切です。
飲み忘れや飲み間違いを防ぐ服薬管理の工夫
透析患者さんでは、リン吸着薬やカリウム吸着薬、降圧薬など、状態に応じて複数の薬が処方されることがあります。一人暮らしでは薬の飲み忘れや飲み間違いが体調に影響することもあるため、視覚的に管理できる仕組みづくりが大切です。
お薬カレンダーの活用
曜日や時間帯(朝・昼・夕)ごとに薬を仕分けられるカレンダーを利用し、飲み忘れや、誤って重ねて飲むことを防ぎましょう。
薬局で「一包化」について相談する
複数の薬を服用するタイミングごとに1つの袋にまとめてもらう「一包化(いっぽうか)」をかかりつけの薬局に相談することも一つの方法です。ただし、薬の種類や状態によっては一包化できない場合もあるため、医師や薬剤師に相談しましょう。
スマートフォンのアラーム機能
飲み忘れを減らすため、服薬時間に合わせてアラームを設定したり、服薬管理アプリを活用したりするのもよいでしょう。
安全に通院を続けるための準備と緊急時の備え
血液透析では、通常、週3回程度の定期的な通院が必要です。通院が難しい状況に備え、あらかじめ移動手段や緊急時の対応を確認しておくことが大切です。
通院手段の確保
自力での運転や公共交通機関の利用が難しい場合は、自治体の移動支援や福祉タクシー助成、透析施設による送迎の有無を確認しましょう。移動支援や助成の利用条件などは、地域によって異なるため、市区町村の窓口に相談してください。介護保険を利用している方はケアマネジャーにも相談できます。
透析手帳と緊急連絡先の常備
常に自分の医療情報がわかる「透析手帳」や「お薬手帳」は保管場所を決めておき、外出時には携帯しましょう。また、かかりつけの透析施設、家族、ケアマネジャーの連絡先をまとめたメモを入れておくと、事故や災害などの緊急時に役立ちます。
緊急通報システムの導入
自治体によっては、一定の要件を満たす一人暮らしの高齢者や障害のある方などを対象に、緊急通報装置を貸与する事業を行っている場合があります。対象者や利用条件は自治体によって異なるため、お住まいの市区町村に確認しましょう。
まとめ
一人暮らしを続けるためには、食事や服薬を適切に管理するとともに、利用できる支援をあらかじめ確認しておくことが大切です。通院手段を確保し、緊急時の連絡体制も整えておきましょう。
一人で抱え込まず、かかりつけの医師や看護師、医療ソーシャルワーカーなどに相談しながら、生活環境を整えていくことが大切です。地域包括支援センターや、介護保険を利用している方の担当ケアマネジャーにも相談できます。
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