透析患者にメイバランスは向いている?栄養補助食品を選ぶときのポイント
透析治療を受けている方の中には、「食事量が減っていて、栄養が足りているか不安」「食事制限の中で必要な栄養を十分にとれているだろうか」と感じている方も多いのではないでしょうか。透析患者はエネルギーやたんぱく質が不足しやすく、低栄養が予後に影響を及ぼす可能性も否定できません。そのため、必要に応じて栄養補助食品の活用が検討されることもあります。
この記事では、代表的な栄養補助食品であるメイバランスの特徴を整理し、透析患者における活用の考え方や選び方のポイントを解説します。
透析患者は栄養不足になりやすい?
透析患者は食欲低下や食事制限、炎症、透析による栄養素の喪失など、複数の要因が重なることで、エネルギーやたんぱく質の摂取不足が起こりやすい状態です。
特にたんぱく質とエネルギーの両方が不足すると、筋肉量や体力の低下につながり、入院や死亡リスクの上昇とも関連すると報告されています。また、透析患者では食事制限によりカリウムやリンの摂取を控える必要があり、その結果として食事量全体が減少し、さらに栄養不足が進むという悪循環が生じることもあります。
メイバランスとは?栄養補助食品の特徴
メイバランスは、少量で効率よくエネルギーやたんぱく質を補給できる栄養補助食品です。食事量が不足しがちな高齢者などに向けて開発された製品です。
メイバランスにはいくつかの種類があります。一般的なドリンクタイプでは、1本(125mL)あたり約200kcalのエネルギーと、7.5gのたんぱく質、2.5gの食物繊維を含み、ビタミンやミネラルも配合されています。液体タイプで飲みやすく、食欲が低下している場合でも摂取しやすい点が特徴です。
一方で、製品によってはリンやカリウムが含まれているため、透析患者にとっては注意が必要です。リンの摂取量が増えると、血液中のリン濃度が高くなりやすく、高リン血症のリスクにつながる可能性があります。透析患者専用に調整された製品ではないため、すべての方に適しているとは限りません。
栄養補助食品はあくまで食事の補助で、基本は食事から栄養を摂ることが推奨されています。必要に応じて栄養補給の手段として上手に活用しましょう。
透析患者が栄養補助食品を選ぶときのポイント
透析患者が栄養補助食品を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。
透析患者が栄養補助食品を選ぶときのポイント
まず確認したい点がたんぱく質とエネルギー量です。透析患者ではたんぱく質摂取量の確保が重要であり、体重1kgあたり0.9〜1.2g/kg/日程度が目安とされています。そのため、効率よくたんぱく質を補給できる製品が適しています。
次に電解質(カリウム・リン)の含有量です。透析患者ではこれらのミネラルが体内に蓄積しやすく、過剰摂取は高カリウム血症や高リン血症のリスクにつながります。製品ごとの成分表示を確認しましょう。
食べやすさ
食べやすさも重要な視点です。味や形状(液体・ゼリーなど)は継続して摂取できるかどうかに影響するため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
個人によって必要な栄養素や制限が異なるため、医師や管理栄養士と相談しながら栄養補助食品を導入しましょう。
まとめ
透析患者は栄養不足に陥りやすく、場合によっては栄養補助食品の活用が検討されます。メイバランスはエネルギーやたんぱく質を効率よく補える製品ですが、カリウムやリンの含有量には注意が必要です。
栄養補助食品を選ぶ際には、個人の状態に応じた選択が求められるため、医師や管理栄養士と相談しながら取り入れることが大切です。日々の食事療法を基本に、必要に応じて適切に栄養補助食品を活用しましょう。
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