透析中に寒気や冷えを感じるのはなぜ?考えられる原因を解説
透析中に「体が冷える感じがする」「急に寒気が出てきた」と感じた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。透析治療では血液を体外に取り出して浄化するため、体温や血液の循環に影響が出ることがあります。そのため、透析中に寒気を感じることは珍しいことではありません。
この記事では、透析中に寒気が起こる背景や原因、注意が必要な症状についてわかりやすく解説します。
透析中に寒気が起こるのはよくあること?考えられる背景を解説
透析中に寒気を感じることは珍しいことではありません。血液透析では 血液が体外の透析回路を通るため、体温の変化が起こりやすいことが知られています。
特に影響すると考えられている要因の一つが透析液の温度です。透析ではダイアライザーを介して血液と透析液が接するため、透析液の温度は体温に影響する可能性があります。研究では、透析回路を通る血液は 設定された透析液温度より低い状態で体内に戻ることがあり、体温低下によって寒気や冷えを感じる場合があると報告されています。
また、透析では水分除去による血圧低下や末梢血管の収縮など、循環動態の変化も寒気が起こる要因の一つです。そのほか、透析室の室温、体調の変化などが寒気の要因として考えられます。
透析中に寒気が出やすいタイミングと特徴
透析中の寒気は、 透析開始から一定の時間が経過したころに現れることがあります。透析では余分な水分を除去するため、循環血液量が減少し、血圧の低下に伴って冷えを感じる場合があります。
また、透析では血液が体外の透析回路を通り、ダイアライザーで透析液と熱交換を行うため、体温が変化することも少なくありません。透析液温度の影響によって体温が低下し、寒気や冷感として感じられる場合があると報告されています。
さらに、透析治療中は長時間同じ姿勢で過ごすことが多いため、身体活動が少なく体温が下がりやすい側面もあります。このような寒気は透析中にみられることがあり、毛布などで身体を温めることで症状が和らぐ場合もあるでしょう。
透析中の寒気で受診が必要になるケースとは
透析中の寒気は多くの場合一時的なものですが、症状の出方によっては注意が必要です。
例えば、 寒気とともに発熱や震え(悪寒戦慄)、血圧低下、気分不良などがみられる場合には、感染症や透析回路のトラブルが関係している可能性があります。透析患者ではシャント感染や血流感染などが起こることがあり、発熱や寒気が初期症状となる場合もあります。
透析中に寒気が出現した症例を調べた研究では、寒気を訴えたエピソードの中で細菌感染が確認された例も報告されており、感染症の可能性を考慮する必要があるとされています。そのため、保温しても寒気が治まらない場合や、いつもと違う強い寒気を感じた場合には、すぐに医療スタッフに伝えることが大切です。
まとめ
透析中に寒気を感じる原因には、体温の低下や血圧の変動、透析液の温度設定などが挙げられます。多くの場合は一時的な症状であり、毛布で身体を温めるなどの対応で落ち着くこともあります。
ただし、発熱や激しい震え(悪寒戦慄)、急な体調不良を伴う場合には注意が必要です。感染症や透析回路のトラブルなどが関係している可能性もあります。透析中に寒気や違和感を覚えたときは、我慢せず医療スタッフに伝え、適切な対応を受けることが大切です。
※コラムに関する個別のご質問には応じておりません。また、当院以外の施設の紹介もできかねます。恐れ入りますが、ご了承ください。
※当ブログの記載内容によって被った損害・損失については一切の責任を負いかねます。ご了承ください。










